検査について
腎臓・高血圧内科では患者さんの状況に応じて
さまざまな検査を実施しております
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腎生検
蛋白尿、血尿、腎機能低下等の腎臓病患者さんに最も適切な治療法を決定するため腎臓の組織の一部をとり、顕微鏡で評価する検査。
当科では2泊3日での腎生検を実施しています。- 腎生検の目的
- 腎臓組織のごく一部を採取し、細胞の変化を調べます。
- どのような場合に必要か?
- 蛋白尿や血尿(尿潜血)、あるいは(比較的急性の)腎機能低下の原因を調べるために実施します。腎生検ができれば腎臓病の原因がわかり、原因に対する治療ができます。一部の患者さんでは"腎臓病を治す"ことも可能です。
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腎臓超音波検査
- 腎臓超音波検査の目的
- 腎臓の大きさや形、さらには腎臓への血流を評価します。
- どのような場合に必要か?
- 腎機能低下の原因を調べたり、腎血流低下の有無を調べます。また腎機能低下が急性に起こっているのか、ずいぶんと前から慢性的に起こっているのかが分かります。また、腎生検ができるかできないか、腎生検を実施する意味があるのかないのかの判断にも重要です。
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腎シンチグラフィー
- 腎シンチグラフィーの目的
- 腎機能の左右差や腎血流低下の有無を調べます。
- どのような場合に必要か?
- 腎動脈(腎臓へ老廃物を含んだ血液を送る血管)が一部細くなっていることが疑われる場合や、腎臓超音波検査で腎臓の大きさに左右差が見られた場合に、腎機能の左右差や腎血流低下がないか調べることができます。
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24時間自由行動下血圧測定
- 24時間自由行動下血圧測定の目的
- 診察室以外での血圧を測定します。24時間装着することで、日常生活におけるあらゆる時点での血圧が測定できます。
- どのような場合に必要か?
- 血圧のコントロールが困難であったり、診察室での血圧が正常なのに家庭血圧が高い場合、あるいは早朝~起床時の血圧が高いことが予想される場合などに実施します。
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血管内皮機能測定(FMD)
- 血管内皮機能測定の目的
- 血管年齢を測定します。
- どのような場合に必要か?
- 腎機能が低下すると血管の弾力性が失われていきます。血管は弾力性があるからこそ、心臓から送り出された血液が各臓器にとどきます。また血管の弾力性が失われると心臓に負担がかかり、心血管疾患を発症しやすくなります。心血管疾患予防のためには血管内皮機能測定は有用です。
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高精度体成分分析(BIA)
- 高精度体成分分析の目的
- からだの水分や筋肉量を測定します。
- どのような場合に必要か?
- 腎機能が低下すると、余分な水分がからだに貯留します。水分貯留が多くなると、もちろんむくみとして自覚はされますが、少しの水分貯留であっても、血圧が上昇したり、心臓や血管さらには腎臓にも負担がかかり、心不全や腎臓病進行の原因となります。
また、腎機能が低下すると筋肉量が減少します。不適切な食事療法によりさらに筋肉量が減少し、サルコペニアの状態に陥りやすくなります。この高精度体成分分析装置により、からだの水分量や筋肉量を時々チェックすることが必要です。