四肢外傷治療センター
四肢外傷治療センターの理念
四肢外傷は整形外科疾患の中で最も頻度が高く、難易度の高い治療を必要とする症例や、その後の人生を左右する後遺障害を伴う症例があります。しかし、諸外国に比べ我が国のこの分野の医療は未だ十分でなく、国内で専門的に治療している施設は極めて少ないのが現状です。特に重度四肢外傷や不安定型骨盤外傷においては、まず始めに適切なdamage control orthopaedics(DCO)を行うことが非常に重要となります。全身状態が安定して初めて機能再建を重視した整形外科根治手術、形成外科軟部組織再建手術が施行可能となります。これらの段階的治療が最適なタイミングで、外傷治療に習熟した者によって的確な治療が行われて初めて、機能の最大回復を望めるリハビリテーション加療へと移行していくことが可能となります。このような整形外傷の患者様が社会復帰するまでには、各時相において関連する各専門診療科が適切な加療を行うだけでなく、多職種間で共働しチーム医療を充実化することによって初めて質の高い医療が提供されることになります。この理念を実現させるために、平成25年12月から、整形外科、救急診療科、形成外科、リハビリテーション科の4科が合同で運営する四肢外傷治療センターが設立されました。全国的にも画期的な複数診療科による四肢外傷治療センターによって、これまでにない質の高い外傷医療を提供することを目標としています。治療には外傷治療の専門医だけでなく、これからの整形外科外傷を担う後期研修医もメンバーの一員として活躍しています。
対象疾患
地域医療連携室を通した紹介型の外傷症例や、二次救急もしくは高度救命救急センターからの搬送型の外傷症例などを対象としております。新鮮骨折ばかりでなく、外傷後の変形癒合や偽関節、骨髄炎症例なども積極的に受け入れております。
運営のイメージ
当センターで手術を施行した症例
1.橈骨遠位端骨折後変形:コンピュータ解析による矯正骨切り術
2.上腕骨骨幹部骨折後偽関節:Masquelet法による骨接合術
スタッフ
センター長 藤原 達司 (整形外科副部長)
副センター長 藤見 聡 (救急診療科 主任部長)
辻野 精一 (リハビリテーション科主任部長)
福田 健児 (形成外科 主任部長)
山中 緑 (リハビリテーション科 副部長)
中堀 泰賢 (救急診療科 副部長)
松村 宣政 (整形外科 医長)
廣白 大介 (整形外科 診療主任)
前川 隆博 (整形外科)
阪本 将希 (整形外科)
松山 祐介 (整形外科)
センターからのお知らせ
2020年4月1日より、難治性骨折診、手・肘外科診の2つの専門外来を開始させていただいております。 「難治骨折診」は、大阪急性期・総合医療センター整形外科外来にて水曜日の午前中(受付時間8:30から11:00)に、「手・肘外科診」は、大阪急性期・総合医療センター整形外科外来にて火曜日の午前中(受付時間8:30から11:00)に、予約制で診療をおこなっております。
当院地域医療連携センター(直通電話06-6606-7014、FAX06-6693-4143、 代表電話06-6692-1201)を通して それぞれ「難治骨折診」・「手・肘外科診」宛にご予約頂けますよう、お願い致します。かかりつけ医の紹介状(診療情報提供書)や、これまでに検査された画像(レントゲンやMRI、CTなど)をお持ちいただけますと、初診時により多くのご説明が可能となります。また、当院で治療を開始するまでの治療歴が大変重要なので、どんな治療法が最適かの判断材料となります。
枠内での受診が困難な場合や可及の場合は、火・水・金曜午前中(受付時間8:30から11:00)であれば対応は可能です。学会出張などのために休診となることがありますので、あらかじめ地域医療連携センターにお問い合わせいただけますと幸いです。
リンク先
リンク名称 | URL |
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整形外科 | https://www.gh.opho.jp/patient/17/2/7.html |
高度救命救急センター・基幹災害医療センター | http://www.osaka-pgmc.com/ |
形成外科 | https://www.gh.opho.jp/patient/17/2/12.html |
リハビリテーション科 | https://www.gh.opho.jp/patient/17/5/6.html |