2024.10
ドクターコラム
「敗血症」のおはなし
命にかかわる感染症 = 「敗血症」
感染症は、私たちの日常生活に身近な病気です。抗生物質などの治療薬が発展したおかげで、多くの感染症は簡単に治療できると思われがちですが、時には命に関わる重篤な状態に陥ることもあります。敗血症は、体内に侵入した細菌やウイルスなどの感染症により臓器に重篤な障害が引き起こされた状態であり、現代においてもしばしば致死的な疾患です。実際に、世界で毎年1000万人、国内でも10万人の方々が敗血症で亡くなっています。(※画像は敗血症.comから許可を得て転載)
敗血症を疑うポイント
敗血症では、発症とともにさまざまな症状が組み合わさって出現します。以下の症状が複数見られる場合は、敗血症の可能性がありますので、速やかに医療機関にご相談ください。
悪寒、震えを伴う発熱
意識の低下(混乱した状態、呼びかけに対して反応が乏しい)
進行する身体の疼痛や不快感
急速に生じた息切れ、頻呼吸
頻脈、血圧低下
感染症の治療中に全身症状が悪化

敗血症にかかりやすい方
誰もが感染症から敗血症になる可能性があります。特に以下の方々には注意が必要です。
免疫力が低下していたり、糖尿病などの慢性的な病気をお持ちの65歳以上の方
免疫システムが完成していない1歳未満の乳幼児の方
抗がん剤など免疫機能が低下する薬で治療を受けられている方
早く気づき、未然に防ごう!
正しい知識を持ち、早期に対処することで、重篤な敗血症の進行を防ぐことができます。
日頃から健康管理に努め、家族を含め異変を感じたら早めに医療機関を受診するよう心がけましょう。
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