ページ内を移動するためのリンクです。
現在表示しているページの位置です。
医療情報
セキュリティ

画像診断部運営委員会・画像診断科・放射線部門の対応

発生した直後に対応したこと


電源供給が無い災害時とは違い、撮影を行うことはできますが、医療用画像管理システム(PACS)に画像転送することができず、撮影装置本体で画像を保存するために今後の撮影可能件数を把握する必要があり撮影装置本体の画像保存容量の確認を行いました。
画像診断科の方針として必要最低限の検査のみを行う事が決まり、紙運用で依頼してもらうように各科外来と病棟に連絡しました。

スタッフに対しては、各モダリティの状況をすべての技師が把握できるように、情報共有用の掲示板を作成し確認・周知できる様にしました。

 

 

障害期間中に発生した困りごと


一番困ったことは「読みやすい文字で依頼内容をしっかりと書いて欲しい」ということでした。
障害発生当初は、短期間の災害時用に準備していた過去のいろいろな種類の依頼用紙を利用したために、長期間使用するには必要な項目が足りないないなどの問題点が確認されました。古い依頼用紙の中には、患者情報は診察券を利用して表示していたために、記入欄の氏名が漢字表記だけになっていました。そのため名前の読み間違いがおこり、その情報を手入力で撮影装置に登録するために名前入力間違いのインシデントも発生しました。
また、紙運用が初めての医師も多く、必要項目が抜けているなどで依頼書不備の連絡も多く発生しました。依頼書不備の中には、署名が必要な項目をあらかじめコピーしている依頼用紙を使用するなどの問題が発生しました。

画像確認は撮影装置本体で行わなければならず、撮影直後に依頼医と読影医が画像の確認を行っていました。そのために次の検査がなかなか始められない状況がありました。

 

 

障害対応して良かったこと


  • 依頼用紙の作成

紙運用長期化も考え、すべてのモダリティについて作成しました。
必要な情報を集約しておきたいため、患者情報や検査目的の部分は統一にし、氏名はカタカナ表記に変更しました。1枚の依頼用紙で読影所見の記載や会計処理にも利用できるように医事課とも相談しレセプトコードも表示しました。
最終的には照射録として保管するため撮影条件の記載欄も設けました。

 

  • 画像閲覧センターの設置

ICUと救急病棟には専用の装置を設置し、いつでも画像の確認ができるようにしました。
検査依頼が多いCTとレントゲンに関しては、他のモダリティより先に装置の安全が確認できPACSに画像転送が可能になったため画像参照センターを開設し、そこで一部ではありますが画像の確認ができる様になりました。今後も災害時にはモダリティは限られますが閲覧センターの設置が可能になっています。

 

  • 放射線部門装置入力用メディカルIDの作成

災害時に使用するメディカルIDは、装置によって文字数や文字入力にカタカナ不可などの制限があり、そのまま使用することができませんでした。ノートでの管理をしなくても2重IDや発番間違えがなく各検査室で検査ができる状況にするために、画像診断科独自のIDルールを作成しました。ローマ字変換は統一するために変換表を使用しました。

 

  • 災害時用マニュアルの作成

災害時用の手入力方法のマニュアルを全モダリティで作成し、各装置に画像診断科IDルール表・ローマ字変換表・手入力マニュアルを設置しました。

今でも緊急時に備えて、紙運用での依頼用紙・確認書を一括で保管し、検査時の確認事項や手入力方法のマニュアル等は目に付きやすい所に準備しています。

 

 

対応PDF

 

 

システム障害中の部門別対応状況一覧